top of page

崑崙舍コレクション  >   隕石コレクション 

隕石

最大約300kgの原石から装身具まで、数百点を所蔵。

隕石の種類と起源 隕石とは、宇宙空間を漂っていた小惑星や彗星などの破片が、地球の重力にとらえられ、大気圏突入時に燃え尽きずに地表まで到達した物体の総称です。これらは約46億年前の太陽系形成期に生まれた物質であり、地球の成り立ちや生命の起源を理解するための貴重な手がかりを与えます。 地球には毎日およそ100トン以上の宇宙物質が降り注いでいると推定されますが、その大部分は微小な粒子で、大気圏で燃え尽きてしまいます。夜空に見える「流れ星」とは、まさにこの現象です。 隕石は大きく三つに分類されます。 石質隕石:最も多く、岩石に似た成分を持つ。 鉄隕石:主に鉄とニッケルから成り、金属光沢をもつ。 石鉄隕石:岩石成分と金属成分が混じり合ったもの。 このうち鉄隕石は、古代から刀剣や装飾品、儀式用具の素材として特別に扱われてきました。崑崙舍が所蔵する隕石もまた、この鉄隕石に属しています。 古代の隕鉄利用 約4300年前、トルコ・アラジャホユック遺跡の王墓からは、世界最古の鉄剣が出土しました。その刀身には、地上の鉱石には存在しないニッケルを含む隕鉄が用いられており、王を護る武器は「地」ではなく「天」から授かった鉄によって鍛えられていました。 古代エジプトでは、ツタンカーメン王の棺から見つかった短剣が隕鉄製であることが明らかになっています。また、ギリシャやトルコの遺跡からも、儀式用の短剣や装飾品が鉄隕石をもとに作られた例が報告されています。チベットにおいては、天から落ちた鉄を素材にしたと伝わる護符「トクチャ(Thogchags)」が尊ばれました。「トクチャ」とは「落雷」を意味し、雷神が授けたお守りであるという伝説が残されています。 日本における隕鉄利用 日本では幕末の武士であり、のちに明治政府で外務大臣を務めた榎本武揚が、鉄隕石を用いた刀剣を作らせています。1890年に富山県で発見された白萩隕石を入手した榎本は、名工・岡吉国宗に依頼し、計5振りの長刀・短刀を製作しました。そのうち最も優れた出来の長刀は「流星刀」と呼ばれ、皇太子(のちの大正天皇)へ献上されています。これは、日本で鉄隕石を文化財として用いた最初の事例とされています。 さらに近代においては、刀工・沖芝信重によって隕鉄刀が鍛造され、新聞や雑誌で「宇宙から飛来した鉄を鍛えた刀」として紹介されました。現在、崑崙舍でも隕鉄刀を所蔵しています。 天の金属 ― 祈りと護りの象徴 王を護った鉄剣、ツタンカーメンを護った短剣、チベットの護符トクチャ、そして日本の流星刀。これらはすべて「天の金属」から生まれた存在です。それは単なる工芸品ではなく、宇宙の記憶を宿す「星のかけら」であり、時に護りを与える霊具として人々の祈りと結びついてきました。 隕石は大地に衝突し、母なる地球に生命の種をもたらしたとも考えられています。時代や文化を超えて、隕鉄は常に「護り」と「祈り」の象徴として人類とともに歩んできたのです。 ※参考:「文化的隕石」京都大学総合博物館 2024年度企画展「宇宙からの手紙 隕石の発見からはやぶさ2の探査まで」

モルダバイト

モルダバイトについて 生成の起源 約1,470万年前、現在のドイツ・ネルトリンガー・リースに巨大隕石が衝突しました。その際の強大な熱と圧力によって地表のシリカが溶け、飛び散ったガラス質物質がチェコ周辺に降り注ぎ、急冷されて生成されたのが「モルダバイト(Moldavite)」です。隕石衝突により誕生した天然ガラス「テクタイト」の一種であり、その美しい緑色と神秘的な起源から特別な存在とされています。 産地 モルダバイトは主にチェコ共和国南部(ボヘミア地方・モラビア地方)で採掘されます。 崑崙舍の所蔵品については、証明書(チェコ語+英語)に「南ボヘミア・チェスケー・ブデヨヴィツェ地域にて採取」と記されています。 特徴と魅力 色合い:濃い森の葉を思わせる深みのある緑色から明るいボトルグリーンまで幅広い。 表面:自然に刻まれた独特のエッチング(溝模様)が見られる。 内包物:気泡やフルイドインクルージョンを含むものは希少。 エンジェルチャイム:特に珍しいタイプのモルダバイトで、薄片を軽く打ち合わせると澄んだ金属音のような響きを発します。その神秘的な響きから「天使の調べ」と呼ばれ、コレクターの間でも非常に人気があります。 伝説と神秘性 古くからヨーロッパでは特別な石として語り継がれてきました。 その代表例が「アーサー王伝説の聖杯がモルダバイトで作られていた」という伝承です。神秘的な力を宿すと信じられ、守護石・変容の石としても人気を集めています。

崑崙舍
Kyoto Office

4-58 Narutaki Ondoyama, Ukyo-ku, Kyoto, JAPAN
konronsha@gmail.com

Owner and Manager,

Yusuke TAGAMI

Copyright © 2023 KONRONSHA. All rights reserved.       利用規約及び著作権表示

当ウェブサイトに掲載されているすべての画像、テキスト、その他のコンテンツは、著作権法によって保護されています。
無断での使用、コピー、再配布、加工は固く禁じられています。

bottom of page